【1】第三者評価機関名 | (公社)新潟県社会福祉士会 |
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評価調査者研修修了番号 | SK18104 SK2021106 SK2021110 28015 202119 |
【2】種別 | 母子生活支援施設 | 定員 | 20世帯 | |
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施設長氏名 | 本間 正彦 | 所在地 | 群馬県 | |
URL | http://www.sankou-fukushikai.jp/ | |||
開設年月日 | 1982年01月01日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人 三晃福祉会 | |
職員数 | 常勤職員 | 14名 | 非常勤職員 | 1名 |
有資格職員 | 保育士 | 8名 | 社会福祉士 | 4名 |
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施設設備の概要 | (ア)居室数 | 20室および緊急一時保護1室 | (イ)設備等 | 多目的室(保育室)48.60㎡ |
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(ウ) | 相談室・管理人室、心理室 47.25㎡ | (エ) | 事務室 38.88㎡ | |
【3】理念・基本方針 | ■法人理念 創造・誠実・愛和 1 社会を愛し、人を愛し、己を愛する人格を養成する 2 和と進歩と信念に徹する人格を養成する 3 連帯と理解と奉仕でユートピアを実現する ■法人基本方針 1 人権の尊重:利用者の人権を尊重し、個人の尊厳に配慮した安心・安全な福祉サービスの提供に努めます。 2 サービスの質の向上:利用者の立場に立って良質かつ適切な福祉サービスを提供するように努めます。 3 地域福祉の推進:地域の声を傾聴し、地域とともに発展する組織を目指します。 4 説明責任(アカウンタビリティー)の徹底:法人の業務及び財務等に関する情報を開示し、説明責任を果たします。 5 トータルな人材マネジメントの実現:運営理念を明確化し、実現するために期待する職員像を明示し、トータルな人材マネジメントシステムを構築し、職員の資質向上に努めます。 6 職員処遇の向上:良質な福祉人材を確保するため、職員の安全と健康を確保し職員処遇全般の向上に努めます。 7 法令遵守(コンプライアンス)の徹底:法令、社会的ルールやモラルを遵守した運営に努めます。 8 組織統治(ガバナンス)の確立:推進する力を持つ組織作りと自ら改める組織作りを目指します。公正かつ適正な運営を可能とする組織統治(ガバナンス)を確立します。 ■施設理念 あかるく 明るい心で恵みに感謝し、夢と希望をはぐくむ かしこく 勉学に励み、知性を高め、常にチャレンジする むつまじく 隣人愛をもって、仲良く助け合い調和を大切にする ■施設基本方針 1 母子の権利と尊厳を擁護します。 2 母子の意向を受け止め、安心・安全な生活が送れるように支援します。 3 母子の主体性を尊重した自立への歩みを支える支援をします。 4 母子への適切な支援と、より良い施設運営を目指すと共に、自己点検を図り、専門性の向上に努めます。 5 退所後も地域での生活を見守り、関わりを持ちながら、安心した生活が送れるように支援します。 6 関係機関等とネットワークを形成し、住みよい地域社会作りを進めることを目指します。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | ・職員の心理的安全性の観点から、出来るだけ複数体制で支援が行えるようにしている。説明・見学・実施の過程を踏んで業務に取り組めるように職員同士で意識して支援を行っている ・新任、異動職員に対してOJTリーダーを選任している。また、スーパービジョン体制があり定期的にSVができる体制がある。 ・各種会議、委員会を開催し全職員で問題解決を図っている。 ・法人内の委員会や検討会への参加し、検討したことを施設内で展開し支援にあたれる体制がある。 ・法人内での階層別研修を企画し実施している。 ・入所依頼があった際は、基本的には断らない事としている。その為、困難ケースでも職員全員で協力して支援を行っている。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2022年07月12日(契約日)~ 2023年03月20日(評価結果確定日) | |||
前回の受審時期 | 平成30年度 | |||
【6】総評 | 【特に良いと思う点】 ○施設長は様々な情報を活かして、効率的で時勢に合った施設の経営に手腕を発揮している。 施設長は群馬県及び全国母子生活支援施設協議会に積極的に参画することで、今後の施設のあるべき姿や方向性を明確にしている。これによって産後ケアやショートステイなど母親と子どものニーズを踏まえた支援も展開されている。また、施設だけでなく法人全体でも防災や地域福祉の向上などが協議され、施設と法人それぞれの特性を活かした対策が講じられている。 また、施設長は人材育成の面では、新人職員育成において上司や先輩職員からのスーパービジョンを導入し、求人活動とあわせて職員の確保・育成について検討・実施している。経験豊富な職員によるOJTやスーパービジョンを通じた職員育成が行われ、先輩職員もしっかりと新人職員を育成している。副園長を配置するなど職員に自らの権限委譲も適宜行い、バランスのよい施設運営、経営が実施されている。 ○母親と子どもの安全・安心を確保し、職員との信頼関係がある支援が展開されている。 母親と子どもが安心して施設で生活できるように、宿直職員の配置や防犯カメラの設置、警備会社との契約等を実施している。今回の第三者評価で実施した利用者アンケートの中でも、「施設は安全で過ごしやすい」「安全が確保されてホッとしている」との意見が聞かれた。職員は前述の設備で利用者を守るだけでなく、配偶者の急な訪問等の可能性があれば、事前に関係機関と打ち合わせを行う等の対策も講じている。 また、職員は母親と子どもとの十分なコミュニケーションの中で、アセスメントを行いニーズを引き出せるように努めている。アパートタイプの施設であり日々の変化に気づきにくい時もあるが、職員は挨拶や日常会話の中でも利用者の様子の変化等を見落とさないように努めている。今回の第三者評価で実施した利用者アンケートの中でも「職員にどんなことでも相談できるので助かっている」「職員は時間をかけて相談に乗ってくれる」と多くの利用者が回答している。 【特に改善が求められる点】 ○標準的実施方法等の作成の検討が期待される。 施設は経験豊富な職員が多く、日常的なOJTを通じて母親と子どもへの支援が展開されていると見受けられた。また、対象となる利用者が母親と子どもであり、支援の幅が広く、マニュアルや標準的な実施方法の整備が困難な状況がある。 施設としての支援の水準の担保のため、職員は標準的な実施方法の整備の必要性を感じており、今後作成される予定である。 標準的実施方法が作成可能な業務とそうでないケースも想定できるため、標準的実施方法が策定しにくい項目については、支援等の方針や基本的な大切にしている考え方を事業計画等に明記するなどの工夫が求められる。 ○母親と子どもに対して、より分かりやすい「生活のしおり」等の作成が期待される。 施設利用開始時は母親と子どもに対して施設見学を実施して、「生活のしおり」等の説明資料を用いて説明を実施している。しかし、「生活のしおり」には、職員がどのように専門的な福祉サービスを提供するのか、その内容や方法等について具体的にイメージできる資料は少ない。利用者が今後の自らの生活を想定しやすくなるような、より具体的な「生活のしおり」の作成が期待される。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 今回は、4回目の受審となりました。毎年自己評価は実施しているものの、事前資料の提出準備から行う過程で、改めて現状の取り組みについて理解するとともに課題の発見につながりました。当日も私たちが求められている具体的な内容を評価基準に沿って助言頂きました。施設職員全員で協力して支援にあたっている点を評価して頂き、また、入所者の「職員に相談しやすい」「一人で解決しなくてもいいことが分かった」などの言葉を励みに、今後も全職員で協力し取り組んでいきたいと思います。施設として様々な面でのシステム化が出来ていない事や、現在ある機能を職員へ周知し展開することなど課題も明確になりました。コロナ禍で制限されることも多くありましたが、今回の評価結果は今後の支援方法等を模索する上でも、貴重な評価になりました。 |