【1】第三者評価機関名 | (特非)ふくてっく |
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評価調査者研修修了番号 | SK15202 S15045 S15044 S24157 |
【2】種別 | 児童養護施設 | 定員 | 68名(本体施設56名、地域小規模児童養護施設2箇所12名) | |
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施設長氏名 | 永野 孝男 | 所在地 | 大阪府 | |
URL | http://aozora-kids.net | |||
開設年月日 | 2008年04月01日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人 阪南福祉事業会 | |
職員数 | 常勤職員 | 39名 | 非常勤職員 | 12名 |
専門職員 | 指導員・保育士 | 29名 | 心理士 | 2名 |
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栄養士 | 1名 | 調理士 | 4名 | |
看護師 | 1名 | 事務職 | 2名 |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | (イ)設備等 | ||
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(ウ) | (エ) | |||
【3】理念・基本方針 | 運営理念・基本方針:笑顔と笑い声のたえない おうちづくり | |||
【4】施設の特徴的な取組 | 児童養護の尊さを信念にぶれることなく、子どもたちの健全な成長に長らく実績を残されて来た阪南福祉事業会の力を結集して、平成20年に、より家庭的な環境での養育・支援を目指し、先駆的にユニット型児童養護施設を設立され、現在に至っています。 子どもたちが住まいやすく、明るく・元気よく生活ができるように「7つの小規模ユニット」を整備され、子どもの個性を大切に、養育・支援にはコモンセンス・ペアレンティング(CSP)の技法を取り入れ、実践されています。また、職員の配備については、これまでの大舎シフトが見直され、子どもへの時間を最大限確保しながら、職員のリフレッシュも考慮の上、働き方に融通の利く編成をとられ、働きやすい職場づくりに努められています。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2017年12月28日(契約日)~ 2018年03月12日(評価結果確定日) | |||
受審回数 | 1回 | 前回の受審時期 | 平成26年度 | |
【6】総評 | 【特に評価される点】 <家庭的養護の促進に向けた施設の小規模化の実践> 先駆的な試みだった本体施設でのユニットケアは順調に推移しており、地域小規模施設も2ケ所開設されています。10年目の節目を迎え、現状を見直してさらなる小規模ユニット化を推進すべく、将来構想やそのための体制構築を目指しておられる点が高く評価されます。 <子どもと向き合う姿勢を重視した多様な取組> 職員が大きく入れ替わった事情もあり、「つま先をきみに」と銘打った取組を今年度のテーマとして、職員が子どもと向き合う姿勢を徹底させています。月に1回、子どもと担当職員との個別の時間(お茶会)を設け、そこで担当者とゆっくり関わる機会が持てるよう配慮されています。また、食事前においては、半調理(厨房である程度の下ごしらえをしてもらった材料を各ユニットに運んでから調理する)という形で、各ユニットで職員が子どもと共に食事を作ることに取組んでいます。 さらに、たくさんの習いごと(公文教室・書道教室・体操教室・ヨガ教室・学習塾)やクラブ活動(ダンスバトンクラブ・マラソンクラブ・バレーボールクラブ・だんじり太鼓)が実施されています。子どもが習いごとを披露するための場として、にじいろ“夢”コンサート(8月)とあおぞら祭り(11月)を開催してもいます。 <明確な方針と職員の高いモチベーション> 園長のリーダーシップのもとで明確な方針が出され、現場は副園長以下職員の裁量に任されていますが、朝会・昼会、ユニット会議、主任会議、コア会議、職場会議など各種の場で互いの意思疎通が図られています。職員研修の機会が多く、コモンセンス・ペアレンテイング(CSP)の考え方が共通の軸として浸透しています。主任クラスによるスーパーバイズも行き届いていて、職員が同じ方向で養育・支援の実践することができています。さらなる小規模化が職員の能力アップを必要とする点をにらんで、事業計画に人材育成が大きく掲げられており、「あおぞらスタンダード」という標準マニュアルも作成中で、日常の詳細に至るまで養育の質を高める努力がなされています。また職場環境においては、ワークライフバランスが配慮され、職員のストレスチェックにも気を配られています。長期休暇や育児休暇が保証され働きやすい職場になっていることも職員のモチベーションアップにつながっています。 【改善が求められる点】 <子どもの権利に対するもう一段上の取組> 子どもの意見をよく聞き、子どもの最善の利益を考えつつできるだけ要望に応えていこうと真摯に取り組まれている姿勢は高く評価できます。しかしながら、権利ノートは入所時に説明されるだけでその後の実践に組み込まれていません。また子ども会がなく子どもが主体的に意見表明する場が整っていません。中学以上の子らで自己主張が強くなっているようです。これを自立のための自己決定力へとエンパワメントしていくための指導が求められます。すでに「暴言暴力ゼロ宣言」で子どもたちの参加を促す試みがなされていますので、その延長線でいま一歩踏み込んだ取組が行われることを期待します。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 今回の受審にあたり、職員間で一つ一つ現状を確認し、強みや課題を共有できたことは何よりの財産となりました。 特に評価される点として、お茶会やクラブ活動などの取組みや、SVの体制、働きやすい環境などを高く評価していただき、「笑顔と笑い声のたえないおうちづくり」を目指してきた私たちにとって、大きな励みとなりました。 また、課題として挙げられた、子どもの権利に対する取組については、子どもたちが自らの権利について理解を深め、他者の尊重へと繋がるよう努力いたします。子どもたちが主体となって意見表明できる場としてユニット会議を定期的に行い、満足度を高め、自立への活力となるよう支援していきます。 今回いただいた新たな気付きや課題を活かし、今後も「あおぞら」が子どもたち、保護者、職員にとって安心で笑顔あふれる場所であるよう、より一層努力して参ります。 |