社会的養護施設第三者評価結果

あいさんテラス

データ登録日 2026年03月09日
【1】第三者評価機関名 (株)中部評価センター
評価調査者研修修了番号 SK2024131
SK2025019



【2】種別 児童養護施設 定員 44名
施設長氏名 高岡 由香 所在地 愛知県
URL http://aisankai.jp/facility/terrace.php
開設年月日 2014年04月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人 愛燦会
職員数 常勤職員 34名 非常勤職員 16名
有資格職員 保育士 13名 児童指導員 15名
管理栄養士 1名 臨床心理士 1名
調理師 4名
施設設備の概要 (ア)居室数 31室 (イ)設備等 地域交流スペース・親子訓練室
(ウ) 静養室・セラピー室・休憩室 (エ) コンテナ倉庫(屋外)・全館放送設備
【3】理念・基本方針 ★理念
 ・法人  あなたが楽しいと私は嬉しい
 ・施設・事業所  テラスに関わる全ての人が毎日幸せだと感じられるために
          物心両面での環境を整える

★基本方針
 ①安心安全:健やかな成長の為に環境整備に努めます。目配り、気配り、心配り、思いやりを持って行動します。『先手必笑』あいさつをします。
 ②自立発達支援:子どもが迷わないよう、それぞれの個性に合わせた支援をします。言葉よりも行動で自主性を伸ばします。長所、短所を受け入れて成長を促します。
 ③余暇活動:誰もが仲間意識を持ち助け合い、感謝の気持ちを育みます。スポーツや行事を通して礼儀を学び心身共に成長できる支援をします。積極的に地域、他業種施設との交流が持てるように支援します。
【4】施設の特徴的な取組

<安全委員会方式の導入>
 入所している子どもたちが安心・安全な生活を送れることは、施設の第一の役割です。この実現に向けて、平成28年3月より施設全体で取り組める仕組みとして「安全委員会方式」を導入しています。施設は子どもたちの生活の場であり、安心・安全はすべての基礎となるべきものです。この取り組みにより、職員にとっても対応の指針が明確になり、日々の支援における大きな助けとなっています。
 導入から10年目を迎えた現在、「あいさんテラスは暴力を許さない、見逃さない」という風土が、子どもたちにも職員にも当たり前のこととして浸透してきていると感じています。

<環境整備の徹底>
 あいさんテラスでは、開設当初から環境整備を重視し、毎日朝と昼に職員が清掃を行っています。子どもたちにも自室の整理整頓と清潔保持を促し、特に学童には登校前の実施を明示して習慣化を図っています。整理整頓は心の整理にもつながり、物事を冷静に考える力を育みます。整った環境は心を落ち着かせ、自分を振り返る余裕を生み、子どもたちの自立につながると考えています。
 また、職員と児童が共に環境整備に取り組むことで、日々の生活の中で協力や責任感が育まれ、心の荒みや不安の軽減にもつながっています。清掃や整理整頓を通じて、互いの存在を意識しながら過ごすことで、安心感や信頼関係が生まれ、穏やかな心の状態を保つことができます。
 さらに、施設内外の死角をなくす取り組みにより、職員の目が子どもたちにしっかり届く環境が整い、安全面の向上とともに、子どもたち一人ひとりへの細やかな配慮が可能となっています。

【5】第三者評価の受審状況 2025年07月18日(契約日)~ 2026年03月05日(評価結果確定日)
前回の受審時期 令和4年度
【6】総評

◇特に評価の高い点
◆施設長のリーダシップによる評価・改善
 施設長がリーダシップを発揮し、前回の第三者評価受審後から、改善事項である資料や手順の明文化に取り組む等、評価を基にした改善が適切に行われている。中・長期計画についても法人本部と連携して適切に策定しており、PDCAサイクルを意識した見直しが定期的に行われている。また、計画については、施設長によるプレゼンテーションの場で職員への周知徹底が図られ、面談によって職員の意見を聞いて事業運営に反映させる仕組みも整備されている。

◆人事考課制度を取り入れた効果的な職員育成
 法人として人事考課制度があり、効果的に職員育成が行われている。制度に基づき、職員一人ひとりが個人目標を設定し、施設長との面談にて、評価・見直しを定期的に実施し、職員のスキル向上を図っている。また、この人事考課制度と関連付けて、昇給や昇格の基準を明確にすることで、職員が意欲を持って働くことができ、育成と同時に定着の取組みとしても効果を挙げている。さらに、職員定着のために、働き方の選択や福利厚生施策を充実させ、職員が心身ともに健康・健全に働くことで、こどもの養育・支援の質の向上が図られている。

◆組織的な養育・支援のマニュアル化
 各種委員会活動や安全委員会方式を取り入れており、職員の責任と役割が明確になっている。委員会活動やユニット会議等、職員全体が様々な視点から話し合う体制が整えられており、マニュアルの整備や養育・支援の質を確認する機会となっている。職員の勤続年数は全国平均よりも低いが、2014年の事業開始から試行錯誤を経て作成された「養育・支援マニュアル」は誇れるものであり、新任職員への教育体制等の充実とチーム養育の実践を継続できる環境が構築されている。

◇改善を求められる点
◆取組み事項の明記
 職員の働き方への配慮や福利厚生、法人および施設内研修の充実等、福祉人材の育成とともに、定着が図られる取組みが多数見られる。すでに取り組んでいる事項については、事業計画内において、定着対策の取組みとして明示することにより、職員がより意識的に働くことができるため、事業計画の一つとして明記することに期待したい。

◆こどもの友人関係拡大
 地域交流や地域貢献については充実しているものの、こどもが学校の友人等を施設に呼び、一緒に遊んだり学ぶことのできる環境が整備されていない。こどもの交友関係を拡大させ、社会性を育むためにも、施設を利用しているこどもの安全確保をした上で、友人との交流スペースを確保する工夫に期待したい。

◆こどもの主体的な活動と見守る姿勢
 規則正しい日常生活は、こどもの基本的欲求には欠かせないものである。具体的な約束ごとや日々の振返り等があることで、こどもが安心・安全な生活を営むための基盤となっているが、評価機関が実施したアンケート結果から、施設ルールに対する理解度と納得度は十分ではなかった。国連子どもの権利委員会による効果的で倫理的な「こどもの参加」には透明性、任意、包摂的、説明責任等が挙げられている。今後は、こどもが主体的に新しい体験や取組みに挑戦できる機会の提供と、実現できない時の説明責任について、組織的な活動がなされることを期待したい。

【7】第三者評価結果に対する施設のコメント  施設内での安全・安心な暮らしを維持しながら、児童が主体的に生活できるように支援すると共に、社会性を育むための働きかけをさらに広げていく。
 職員の意欲向上と定着を図るための仕組みづくりを今後さらに充実させていく。