社会的養護施設第三者評価結果

真生乳児院

データ登録日 2026年05月18日
【1】第三者評価機関名 (一社)あいおらいと
評価調査者研修修了番号 SK2025056
S2024056



【2】種別 乳児院 定員 30名
施設長氏名 數田 紀久子 所在地 兵庫県
URL http://www.kbshinsei-j.org/
開設年月日 1949年12月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人神戸真生塾
職員数 常勤職員 47名 非常勤職員 9名
有資格職員 保育士 39名 看護師 5名
医師 1名 管理栄養士・栄養士 3名
社会福祉士 7名 臨床心理士 2名
施設設備の概要 (ア)居室数 2棟8室(乳児棟・別棟) (イ)設備等 小児科診療所、病児・病後児ケア、子育て短期支援事業
(ウ) (エ)
【3】理念・基本方針 "理念
 愛を育む
基本指針
1 少人数での家庭的環境を提供すると共に個別担当養育により子どものアタッチメント形成による自己肯定感を養う。
2 ファミリーコンタクトの重要性を認識し、保護者と一緒に子育ての喜びが体験できるような育児指導により早期の家族再統合に努める。
3 地域の子育て中の家族が健康的な子育てができるよう育児相談を始め、子育て講座、その他必要なプログラムを提供する。
【4】施設の特徴的な取組

 真生乳児院では、乳幼児期に最も重要とされるアタッチメント(愛着)の形成を基盤に、一人ひとりのこどもを大切にした個別養育を実践しています。あわせて、地域のマンションを活用し職員とともに生活する「なかよし保育(家庭生活体験)」を通して、家庭に近い環境での養育にも取組んでいます。
また、退所を含めた家庭支援においては、専門職が連携し、家庭でも実践できるよう育児や食育などの具体的な養育支援が行われています。さらに、毎月作成する養育プラン(自立支援計画)と写真入りの成長記録を保護者へ届けることで、家族再統合に向けた取組みを進めています。
 また、これまでの里親支援事業に加え、令和7年度からは、神戸市の養育里親のリクルート事業(広報・啓発)の委託を受け里親支援の充実にも力を入れています。
法人として、児童家庭支援センター、児童養護施設、幼保連携型認定こども園を併設し、さらに、小児科診療所を設置し病児・病後児ケアに取組むほか、デイサービスやショートステイなどのリフレッシュ事業、子育てひろばの地域開放、多様な子育て支援を一体的に提供し、神戸市中央区における子育て支援の拠点として、地域に根ざした総合的な子育て支援を展開しています。

【5】第三者評価の受審状況 2026年04月01日(契約日)~ 2026年04月28日(評価結果確定日)
前回の受審時期 令和5年度
【6】総評

<評価の高い点>
1 愛着形成を重視した養育
 個別担当制のもと、一対一で関わる時間を確保し、こどもの思いに寄り添い受け止めることで、愛着形成(アタッチメント)を図っている。また、小規模グループの特性を活かし、こども一人ひとりに目を向け、抱っこやおんぶ等の身体的なふれあいを大切にした養育が行われている。さらに、個別保育「みんなのお家」(家庭生活体験事業)において、食事作りや遊び、買い物等を通じて家庭的な関わりを重ね、こどもが大切にされていると感じられる養育に努めている。

2 人材確保と定着を見据えた育成体制の強化 
 施設の高機能化・多機能化を踏まえ、人材確保と人材流出の予防を目的とした育成体制の強化に取組んでいる。メンターやジョブトレーナーの配置に加え、本年度よりスーパーバイザーを配置し、育成・支援体制の充実を図っている。また、定期的な職員面談により意向確認や課題把握に努めるとともに、実習生への働きかけを主とした人材確保を進めている。さらに、誕生日休暇や積立年休制度、育児休業の延長、準職員制度の整備等により働きやすい環境づくりに取組み、昨年度は中途退職者がいない。

3 地域の子育て支援の拠点として
 法人内の複数の児童福祉施設との連携し、デイサービスやショートステイ、子育てひろばの地域開放等、多様な支援を一体的に地域に提供している。また、施設独自の「まんまひろば」を開催し、離乳食講座や栄養指導、相談支援を通じて地域の乳幼児と保護者を支援している。加えて、小児科診療所による病児・病後児ケアにも取組み地域の子育て支援の拠点としての機能を発揮している。

<今後に期待する点>
1 中長期計画の成果指標の明確化
 理念や基本方針の実現に向けた中長期計画については、進捗状況の確認が可能となるようできるだけ数値化に努め、経営課題の解決や改善に向けた具体的内容を掲げている。また、必要に応じた見直しも行っている。しかし、数値目標や具体的な成果指標の設定が十分ではなく、今後、実施状況を客観的に評価できる中長期計画に期待する。

2 職員の目標設定の整備
 期待する職員像の明確化と資質向上に取組み、事業管理評価シートの作成により人材育成方針の見える化を図っている。また、職員には経験や職種に応じた研修やメンターやジョブトレーナーによるOJT体制を整備し、施設内外の研修を通じて専門性の向上に努めている。さらに、本年度からはスーパーバイザーを配置し、人材育成の充実が期待される。しかし、職員の目標設定や評価の仕組みは十分でなく、今後、施設の高機能化・多機能化を踏まえた目標設定の整備が求められる。

【7】第三者評価結果に対する施設のコメント  第三者評価の受審は健康診断と同様で現在の施設の取り組みの進捗状況が確認でき、また利用者視点での評価は客観的な振り返りの機会として受審の意義を職員全員で改めて感じております。今後、評価結果を踏まえて評価して頂いた項目については満足することなく更に強化して行きたいですし、また、改善点については出来得る限り早急に改善の手立てを検討し、取り組んで参りたいと考えております。そして、今後も利用者満足度の向上と社会的養護の施設としての職員の専門性の向上に対する取り組みに努めて参ります。