社会的養護施設第三者評価結果

愛泉寮

データ登録日 2026年04月27日
第三者評価結果詳細
共通評価基準(45項目)Ⅰ 養育・支援の基本方針と組織 
1 理念・基本方針
(1) 理念、基本方針が確立・周知されている。 第三者
評価結果
1 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。 a

【コメント】
・理念・基本方針などはホームページやSNS、施設パンフレットに記載されている。「社会福祉法人愛の泉の理念とあるべき姿」~中長期計画~に、法人の理念、運営方針、および施設の基本方針を明文化している。その中で施設の基本方針については、療育理念と療育目標も合わせて明文化されており、職員の行動規範ともなっている。事業計画書は各会議を通して施設職員全体への周知に努めている。年度初めの職員会議にて理事長から法人の理念と方針の説明がされている。年度ごとの体制発表時に、分かりやすく説明した資料を作成し、運営方針、事業計画を子どもにも説明し周知を促している。

2 経営状況の把握
(1) 経営環境の変化等に適切に対応している。 第三者
評価結果
2 施設経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。 a

【コメント】
・社会福祉事業全体の動向・環境については「子ども若者計画」など県の行政説明をはじめ、各種資料から法人としてその動向を把握分析しており、愛の泉経営委員会にて適宜共有されている。児童福祉、社会的養護の動向については全国、埼玉県の協議会主催の研修などに参加したり、刊行物などを通して把握している。

3 経営課題を明確にし、具体的な取組を進めている。 a

【コメント】
・施設の経営状況や運営状態については法人理事会で報告されており、役員間でも共有されている。課題についても明確になっており、具体的に対処が進められている。経営に関する状況・改善課題は、全体職員会議にて施設長・副施設長から共有されている。

3 事業計画の策定
(1) 中・長期的なビジョンと計画が明確にされている。 第三者
評価結果
4 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。 a

【コメント】
・「社会福祉法人愛の泉 中長期計画」にて法人と施設の中長期計画が明確になっている。愛泉寮に関しては、さらに詳細な中期事業計画を示し、施設内外の環境分析と取り組みの方向性を明らかにしている。

5 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。 a

【コメント】
・「社会福祉法人愛の泉 中長期計画」にて単期事業計画も策定されており、基本方針と取り組みの方向性、および毎月のスケジュールが表示され、評価もされている。

(2) 事業計画が適切に策定されている。
6 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。 a

【コメント】
・事業計画は、重点項目ごとに数値目標と具体的成果内容、さらに責任者およびスケジュール、評価欄を設けての進捗・達成状況を確認把握できる内容としている。事業計画作成時には普段から会議や職員とのやり取りの中から出てきた意見を反映するようにしている。職員への周知は職員会議の場で理事長から説明している。

7 事業計画は、こどもや保護者等に周知され、理解を促している。 a

【コメント】
・運営方針、事業計画の子どもへの周知は子ども用に分かり易く作成した資料を年度ごとの体制発表時に行っている。子ども会や面談などで説明し質疑応答により理解が深まるようにしている。

4 養育・支援の質の向上への組織的・計画的な取組
(1) 質の向上に向けた取組が組織的・計画的に行われている。 第三者
評価結果
8 養育・支援の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。 a

【コメント】
・養育の質向上の取り組みは、各会議や内部研修会を通して行っている。また「施設内虐待・不適切ケアの防止のため自己・グループチェックリスト」や「不適切なケア予防のためのヒヤリハットシート」などを利用して養育の振り返りができる仕組みを作っている。職員会議の場で毎月グループディスカッションを実施しており、全体の養育力の向上の機会となっている。また、定期的に第三者評価、県の実地調査および書面審査を受審しており、指摘事項の改善などを行っている。

9 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。 a

【コメント】
・第三者評価の結果は、職員会議の場でも全体に周知し、評価や課題の共有化を図っている。特に子どもからのアンケート結果については、重要な改善課題として捉えている。不適切ケアなど課題点については年度末に施設内グループ総括を実施するなど、改善委員会「ヨクスル」の活動を継続している。

Ⅱ 施設の運営管理
1 施設長の責任とリーダーシップ
(1) 施設長の責任が明確にされている。 第三者
評価結果
10 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。 a

【コメント】
・職務分掌にて施設長の役割が明確にされている。施設長はホームページや広報誌の挨拶の中で自らの役割と責任について言及し、自身の思いを明らかにしている。事故や災害時の指示命令系統は「危機管理マニュアル」などに記されており、施設長不在時の権限移譲は副施設長と規定している。

11 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。 a

【コメント】
・新任職員研修でコンプライアンスに関する研修を実施している。施設内研修でも虐待予防研修などを行っている。施設では資源リサイクルや障害者雇用にも取り組み、環境への配慮など幅広くコンプライアンス遵守などに力を入れている。

(2) 施設長のリーダーシップが発揮されている。
12 養育・支援の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。 a

【コメント】
・運営委員会、リーダー主任合同会議にてさまざまなケースの検討がなされている中で、施設長も参加して現状把握と意見交換をし、不適切ケアを行う職員には課題解決に向けた指導を行っている。東京都や埼玉県が実施する外部研修などについても施設長自ら参加しており、自己研鑽に努めている。

13 経営の改善や業務の実効性を高める取組に指導力を発揮している。 a

【コメント】
・運営委員会などで法人の方針を職員に説明している。職員の人員確保に関する取り組みを、全体の子どもの定員と業務の効率化という観点から計画的に進めている。労働環境の整備も意識しており、財務管理をしつつ必要に応じて給与改定、労働環境の改善などを行っている。

2 福祉人材の確保・育成
(1) 福祉人材の確保・育成計画、人事管理の体制が整備されている。 第三者
評価結果
14 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。 a

【コメント】
・人材確保はさまざまな媒体(求人サイト、学校求人NAVIサイト、公共職業安定所、社会的養護総合情報サイト)を活用して行っている。今年度から採用担当職員を配置して、より採用活動に力を入れている。新年度の職員配置を早々に検討しており、それに見合った採用人員の目標を立てて人材確保活動を行っているが、必要人員数は確保できていない。職員の勤続年数が伸びてきており、職員の労働環境改善への取り組みの成果が見られている。また、無資格で入職した職員に対して、2年の期限付きではあるが、指導員資格を取得した場合には補助金を出すという福利厚生を実施している。

15 総合的な人事管理が行われている。 a

【コメント】
・ここ数年、職員の労働環境改善への取り組みに力を入れている。キャリアパス制度や登用試験などの制度改善に取り組んでいる。改善チーム「ヨクスル」や職員会議の場で職員から意見を集める仕組みを作っている。その中で出てきた課題は運営会議やリーダー会議で検討し、改善に努めている。人事考課制度があり、一定の基準で取り組みを評価して個別にフィードバックしている。その中で個人目標についてのやり取りも行っており、人事基準は明確になっている。基本理念の意識化と目指すべき職員像の明記を行っている。

(2) 職員の就業状況に配慮がなされている。
16 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。 a

【コメント】
・組織系統による指導の責任体制はできている。職員の働きやすい職場づくりの意識を管理職が持つことで、全体の意識向上につながっている。人事考課面談として管理職との定期的な面談の場(年2回)を設けている。勤務時間の管理、休暇日数の管理を徹底している。決められた労働条件のもと、養育の質をどれだけ上げられるかということに苦慮しており、適正な労働管理と養育の質向上が継続課題である。ストレスチェックや臨床心理士による相談など職員の心身の健康管理に努めている。人材確保が十分でないため継続して行っていく。

(3) 職員の質の向上に向けた体制が確立されている。
17 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。 b

【コメント】
・期待する職員像としては「よく聴き、よく考え、よく遊ぶ職員」としているが職員の中での定着は足りていない。職員個々の目標設定に関しては個別のグループでの指導育成の中で行っている。以前に活用していた「目標管理シート」は現在使っていない。今後改めて導入を検討していくとしている。

18 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。 a

【コメント】
・施設として期待する職員像は事業計画の中には明記していないが、定着した職員像をもとに、施設内研修会が年間で計画されている。施設内研修会の方針としては「発達」「アタッチメント」「トラウマ」を養育に必要な技術として明確に位置付けており、研修内容もそれに準じたものとなっている。運営委員会にて研修会の評価見直しを随時行っている。

19 職員一人ひとりの教育・研修等の機会が確保されている。 a

【コメント】
・外部研修を積極的に案内し、施設内研修もその時々の職員の意識や課題に応じたテーマを選定しており、職員の良い学びの機会としている。勤務時間が限られている中で、会議後半に研修を行うなど、職員会議などを有効に使うことを心がけている。グループ内での指導育成はOJTがメインとなっている。その充実のために各種会議にて職員の状況確認を行ったり、意見交換を行っており、知識を養う機会は充実している。アウトプットや、現場で実際に活用できるスキルにつなげる機会を増やすよう努めている。

(4) 実習生等の養育・支援に関わる専門職の研修・育成が適切に行われている。
20 実習生等の養育・支援に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。 a

【コメント】
・実習生などの受け入れについては、運営方針でも積極的な受け入れが明示されている。各リーダーが実習を担当し、オリエンテーション資料の作成やプログラム・スケジュールの調整を学校と連携して行っている。マニュアルを整備し、実習オリエンテーションプログラムを組み実施している。

3 運営の透明性の確保
(1) 運営の透明性を確保するための取組が行われている。 第三者
評価結果
21 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。 a

【コメント】
・理念・基本方針などをはじめ、各種情報を公開し、また、運営面についてはHPや広報誌などにより、施設概要や入所者の生活状況などの情報を公開している。第三者評価受審結果については埼玉県HPにて公表されている。運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

22 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。 a

【コメント】
・事業所の経営・運営などに関するルールについては、法令や規定などに沿って実施しており、県などからの定期的な行政監査も受けている。また、事務分掌が詳細に決められており、権限・責任を明確にしている。監事監査を実施して財務の適正化を図り、定期的に理事会で施設の運営状況を報告し、確認している。

4 地域との交流、地域貢献
(1) 地域との関係が適切に確保されている。 第三者
評価結果
23 こどもと地域との交流を広げるための取組を行っている。 a

【コメント】
・福祉施設として地域との関わりの重要性を謳い、町内会活動や地域行事に積極的に参加している。活用できる社会資源や地域の情報の収集、および市からの情報提供を受けるなどして、掲示板の利用などで利用者に各種の情報を提供している。また、法人イベントへの招待やボランティア受け入れ、さらに子どもの友人・知人など地域の住民を招いてのイベントの開催や情報公開の機会を設け、地域との交流に努めている。

24 ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。 b

【コメント】
・ボランティアの受け入れについては、運営方針や組織目標において基本姿勢を明文化しており、マニュアルを整備している。大学サークルの「なずなの会」によるボランティアとの関わりや一時保護所の学習ボランティアを継続して受け入れている。ただ、現在のところ、職業体験や見学を行うなどの学校教育には協力しておらず、またボランティアに関する研修会は実施していない。

(2) 関係機関との連携が確保されている。
25 施設として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。 b

【コメント】
・地域の関係機関・団体に関する社会資源を明示したリストや資料は作成していないが、職員間での情報共有は図られている。利用者支援においては、関係機関とネットワークを構築し情報共有するとともに、必要に応じて担当者間で打ち合わせなどを行っている。また、必要に応じて利用者の居住地域の児童家庭支援センターなどに出向き、家族や関係機関と連携して調整や相談を行っている。

(3) 地域の福祉向上のための取組を行っている。
26 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。 a

【コメント】
・市の施設長会など各種会合への参画を通じ、地域の福祉ニーズなどを把握している。事業所を児童家庭支援センターと位置づけており、地域の子育て支援を行っている。加須市からの委託事業であるショートステイやトワイライトステイの受け入れ、フードパントリーなどの地域支援事業実施により地域の福祉ニーズを把握している。

27 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。 a

【コメント】
・サービス提供のあり方および日々の業務の考え方の一つに、事業所は公益的な事業を進んで行うことを挙げている。具体的には地域交流イベントを年に1回開催しており、地域コミュニティの活性化、地域への事業還元などの取り組みを実施している。また、地域防災協定を結んでおり災害時には相互援助を行うこととなっている。

Ⅲ 適切な養育・支援の実施
1 こども本位の養育・支援
(1) こどもを尊重する姿勢が明示されている。 第三者
評価結果
28 こどもを尊重した養育・支援の実施について共通の理解をもつための取組を行っている。 a

【コメント】
・理事長による理念研修を開催し、職員はじめ関係者への理念浸透に努めている。運営計画・事業計画に子どもの養育に関する基本方針が明記されており、施設内研修において権利擁護のテーマで研修会を実施している。不適切な関わりチェックシートは継続して月に1回グループ内で確認検討している。また、「児童養護施設のための権利擁護チェックリスト」を年に1回実施している。

29 こどものプライバシー保護に配慮した養育・支援が行われている。 a

【コメント】
・プライバシー保護、個人情報保護や虐待防止に関する規定、マニュアルなどを整備しており、全職員が閲覧可能な共通フォルダに掲載している。不適切な事案が発生した場合の対応方法などについては、倫理規定・マニュアルなどにも明示されている。職員の支援上の配慮とともに、事業所関係者全体にわたる利用者プライバシー保護にも配慮している。

(2) 養育・支援の実施に関する説明と同意(自己決定)が適切に行われている。
30 こどもや保護者等に対して養育・支援の利用に必要な情報を積極的に提供している。 a

【コメント】
・利用希望者に対してパンフレットなどを公共施設や関係施設に配布しているほか、HPでも積極的に情報提供している。また、支援内容を説明するリーフレットにおいては、文字の拡大や言葉遣い、写真の使用などで誰にでも分かりやすい内容になるよう心がけるとともに、内容などについて定期的に見直しを行っている。入所予定の子どもには必ず見学と施設説明を実施しており、入所時に保護者にも施設での生活を説明し同意を得ている。

31 養育・支援の開始・過程においてこどもや保護者等にわかりやすく説明している。 a

【コメント】
・入所時に子ども・保護者、家族などに施設パンフレットと事業計画、施設の生活についての書面を用いて、利用上のルールやサービス料金表など施設利用および提供サービス内容などに関する説明をしており、契約に当たっては署名・押印により同意を得ている。養育の過程における説明では、自立支援計画を保護者にも示し養育の中身を分かり易く説明している。

32 養育・支援の内容や措置変更、地域・家庭への移行等にあたり養育・支援の継続性に配慮した対応を行っている。 b

【コメント】
・グループ移動の必要性が生じた場合は、子どもへの説明と児童相談所、保護者への理由説明を行っている。措置変更、家庭引き取りの際の説明調整は児童相談所とともに実施している。措置変更後は変更先とやり取りを行い、必要に応じて児童の支援を行うこととしている。家庭引き取りになった場合は、児童家庭支援センターの指導委託によって切れ目のない支援を行っている。施設退所後の相談方法などについては説明しているが、その内容を記載した文書は渡していない。

(3) こどもの満足の向上に努めている。 第三者
評価結果
33 こどもの満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。 b

【コメント】
・子ども会議を各グループで月に2回実施している。その中で子どもの意見要望を吸収し満足度向上につなげている。隔月20日に、子どもに対し、「子どもからの聴き取り調査(20日チェック)」を実施して個別面談を行い、意向などの確認を行っている。満足度調査や嗜好調査を行っており、サービスの質の向上に反映すべく、詳細にデータをまとめ、分析を行い、評価や検討を行っている。分析・検討は子ども参画のもとでの会議は行っていない。

(4) こどもが意見等を述べやすい体制が確保されている。
34 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。 a

【コメント】
・苦情解決の仕組み(苦情解決責任者の設置、苦情受付者の設置、第三者委員の設置)について、利用開始時に重要事項説明書や窓口や手順書などの資料で子どもや保護者、家族などに説明周知している。また、受付窓口は事業所内掲示もしており、逐次確認できるようにしている。実際に苦情の申し出があった際には、相談・苦情解決マニュアルに基づき、迅速かつ丁寧に話し合いなどを行い対応している。月に1回開催する中学生会議を意見表明権行使の場として、グループの中で発することのできない意見や苦情を拾える体制を整えている。

35 こどもが相談や意見を述べやすい環境を整備し、こども等に周知している。 a

【コメント】
・日頃から意見や相談ができる関係性を構築できるような療育を目指している。事業所は、多様な子どものニーズに対応するため、相談や意見を述べやすい環境を整え、隔月で個別に聞き取り調査を実施し傾聴している。各種相談は、基本的に介護担当者が日々の業務の中で確認・対応しているが、苦情解決担当者や外部の通報窓口などを重要事項説明書などで説明し、子どもや保護者などが相談したり、意見が述べやすい環境を整備している。

36 こどもからの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。 a

【コメント】
・入所者からの意見や要望は意見箱や口頭または個別面談などにおいて積極的に把握している。その内容は、「運営委員会」「リーダー会議」「寮職員会議」で検討して子どもにフィードバックし、組織的かつ迅速に対応している。

(5) 安心・安全な養育・支援の実施のための組織的な取組が行われている。 第三者
評価結果
37 安心・安全な養育・支援の実施を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。 a

【コメント】
・各種会議にてリスクマネジメント委員会を兼ねて様々な検討を行っている。事故およびヒヤリ・ハットの報告、集約マニュアルが整備され、収集したデータを集約・分析している。入所者および職員の安全・安心を優先した危機管理マニュアルなども整備されている。事業所はリスク管理の強化を重視し、アクシデントおよびインシデントの集計と分析による未然防止の推進、および危機管理体制強化の推進に取り組んでいる。

38 感染症の予防や発生時におけるこどもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。 a

【コメント】
・「感染症マニュアル」を作成し、感染症の予防や発生時における入所者の安全確保のための体制を整備し、取り組んでいる。さらに、新型コロナ感染症に対応した感染対策マニュアルの改正(年1回)、医師や看護師による職員への研修やシミュレーションを実施しており、迅速に対応する体制が整っている。

39 災害時におけるこどもの安全確保のための取組を組織的に行っている。 a

【コメント】
・月に1度の避難訓練、年に1度の消防署の要請訓練を実施し、災害等緊急時の危機管理の充実を挙げて、関係者の防災意識の向上および災害時の対応などに取り組んでいる。また、職員、利用者へ避難時の対応について周知し、災害発生時に安全かつ迅速に避難できる体制づくりに取り組んでいる。炊き出し訓練など地元・グループ事業所とも連携して組織的な取り組みを行っており、備品とともに災害時に備えている。災害対策マニュアルやBCPを作成し職員など関係者への周知を行っている。

2 養育・支援の質の確保
(1) 養育・支援の標準的な実施方法が確立している。 第三者
評価結果
40 養育・支援について標準的な実施方法が文書化され養育・支援が実施されている。 a

【コメント】
・養育・支援に関する各種マニュアルを設けて標準化を図っている。実施内容に関しては各種会議や日々のグループ職員同士の確認、主任の指導・助言により「マニュアルに沿ってなされているか」をチェックすることにしている。また、各種の研修により、基本支援マニュアルに沿って支援が提供されているかを検証する仕組みも整っており、養育の標準化に取り組んでいる。それにより、定期的に振り返りの機会を設け、支援・援助の進捗状況を確認していることがうかがえる。

41 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。 a

【コメント】
・各種のマニュアルについては各種会議において、都度必要に応じて見直すことにしている。また、自立支援計画は策定・総括に加え見直しも設けており、養育・支援の連続性と生活感を大切にしており、その様式自体を定期的に見直し、実効性のある支援計画となるようにしている。見直しについては、子どもの意見や要望なども反映しながら行うことにしている。なお、マニュアル通りに養育・支援が実施されているかの検証方法については、「チェックリスト」などを設けることも望まれる。

(2) 適切なアセスメントにより自立支援計画が策定されている。
42 アセスメントにもとづく個別的な自立支援計画を適切に策定している。 a

【コメント】
・自立支援計画は各グループ会議を中心に策定しており、家庭支援専門相談員や心理職などの専門職の見立ても組み込み、主任や施設長による指導・助言によって完成する流れとしている。また、会議やケース検討会において、日々のケア内容などを話し合ってアセスメントしており、自立支援計画が継続して日常の生活場面に落とし込まれていく体制が整っていることがうかがえる。さらに、自立支援計画には子どもの意向や要望を反映できるよう、子ども用の自立支援計画も作成している。

43 定期的に自立支援計画の評価・見直しを行っている。 a

【コメント】
・自立支援計画は年1回、策定(見直し)・評価を実施しており、グループ会議やリーダー会議、運営委員会などで実施したケース検討なども反映させることにしている。日々変化する子どもの状態についてはグループ内で検討することにしており、必要に応じて関係機関からも出席を仰ぎ、包括的に検討できるようにしている。また、アセスメントシートに子どもの身体状況や生活状況等の詳しい把握に取り組んでおり、児童相談所とも内容を共有し合っている。

(3) 養育・支援の実施の記録が適切に行われている。
44 こどもに関する養育・支援の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。 a

【コメント】
・子ども一人ひとりの状況については、児童相談所で作成した援助指針をもとに自立支援計画を作成し、実施状況についてはケース記録によって把握している。ケース記録は入所者管理システムによって保管され、ネットワークによって地域小規模児童養護施設も含めてアクセスできるようにしている。記録の共有化により、内容については都度指導できるようにしている。職員によって記録内容に差異が生じていることを課題としており、その際には情報共有アプリを活用して職員にフィードバックすることにしている。

45 こどもに関する記録の管理体制が確立している。 a

【コメント】
・子どもに関する記録の管理のため、「個人情報保護規程」を整備している。また、職員から個人情報の保護に関する誓約書を徴するとともに、就業規則や管理運営規程にも規定され、職員への周知が図られている。さらに、個人情報保護の基本方針を掲示しており、保護者や子どもにも内容が分かるようにしている。保護者からは写真の掲載に関する承諾書を取っている。各種の記録については管理体制を定め、適切に運用していることがうかがえる。

内容評価基準(24項目)
A-1 こどもの権利擁護、最善の利益に向けた養育・支援
(1) こどもの権利擁護 第三者
評価結果
A1 こどもの権利擁護に関する取組が徹底されている。 a

【コメント】
・子どもの権利擁護については、日常的な関わりを通じて子どもの表情や行動の観察に取り組んだり、定期的に話し合う機会を設けて把握している。さらに、子どもの思想・信教の自由についても配慮することにしている。また、対策として「不適切な関わりチェックシート」や「不適切な関わりヒヤリハット」を導入しており、対応の見直しができるようにしている。各種取り組みについては、会議や研修会において共有や改善に取り組んでいる。

(2) 権利について理解を促す取組
A2 こどもに対し、自他の権利について正しい理解を促す取組を実施している。 b

【コメント】
・愛泉寮の二大ルールとして「弱い者いじめをしない」「人の安心をうばわない」を定めており、年1回、全ての子どもに伝える場を設けている。日常生活の中で暴言暴力に関しては見逃さずに対応をするようにしている。日々の生活で、子ども同士のけんか、いさかいなどがあった際は、当事者同士で話し合い、解決できるよう支援している。自傷他害など、安全面で危険があるときは、職員がすぐに介入するなど、一定のルールを作っている。子どもの権利擁護に関する研修を設けて、職員への注意喚起を促している。

(3) 生い立ちを振り返る取組
A3 こどもの発達状況に応じ、職員と一緒に生い立ちを振り返る取組を行っている。 a

【コメント】
・生い立ちの整理は全ての子どもが実施することにしており、自立支援計画に「実施の有無と内容」を記録している。伝え方はグループ会議を中心に内容の確認・検討に取り組んでおり、事実を伝えた後のケアにも配慮したり、写真なども整理して「生い立ちを振り返る取り組みの重要性」の認識のもとに実施することにしている。なお、子どもの成長の記録は整理をすることになっているが、子どもによっては差異が生じていることを課題としている。

(4) 被措置児童等虐待の防止等
A4 こどもに対する不適切なかかわりの防止と早期発見に取り組んでいる。 a

【コメント】
・施設内で虐待や虐待に類似する事例が発生した際には、明確な規程のもと「法人の倫理規範委員会」において検証する仕組みを設けている。なお、発見(発覚)については「不適切な関わりのチェックシートやヒヤリハット」、子どもへの聞き取り調査、意見箱、中学生会議、高校生グループワークなどの早期発見の場が設けられており、防止策としても機能していることを施設では認識している。ただし、被措置児童等虐待の届け出として、子どもへの説明・掲示はなされていない。

(5) 支援の継続性とアフターケア
A5 こどものそれまでの生活とのつながりを重視し、不安の軽減を図りながら移行期の支援を行っている。 a

【コメント】
・入所前に児童相談所から子どもの生育歴や家族の状況などを詳しく把握して、配慮するべき点を確認している。また、声かけの頻度を多くするなどにより、不安やストレスの軽減に努め、子どもが安心できるような支援を心がけている。入退所時にはFSW等が調整に入り、複数の対応を設けて丁寧に行うことにしている。さらに、退職職員との面会や外出、交流や、措置前の施設職員との交流面会などを積極的に行っており、子どもが入所前や愛泉寮での生活の中で紡いできた大人との関係性を大切にしている。

A6 こどもが安定した社会生活を送ることができるようリービングケアと退所後の支援に積極的に取り組んでいる。 b

【コメント】
・子どもの進路については進学や就職などのさまざまな選択肢があることを踏まえ、学校や関係機関と連携して情報提供に取り組んでいる。退所に向けてのケア方法を職員間で共有しながら、退所する子どもが安心できるような状況を準備するように努めている。アフターケアは、限られた勤務時間の中で可能な限り行っており、「ホームカミングデイ(卒園生の集い)」を年1回開催するなど、2024年度から児童生活自立援助事業を開始している。さらに、リービングケアの体系的な取り組みを明確にすることを課題としている。

A-2 養育・支援の質の確保
(1) 養育・支援の基本 第三者
評価結果
A7 こどもを理解し、こどもが表出する感情や言動をしっかり受け止めている。 a

【コメント】
・各会議や日常のコミュニケーションの中で、子どもの背景まで理解するように職員の意識付けに力を入れている。ケアにあたる職員が「理解のうえ子どもとのやり取りに活かしているか」、「自分自身の養育観をどう作り上げているのか」などについては継続して検証する課題としている。職員の経験年数もさまざまなことを踏まえ、組織一丸となって「子ども一人ひとりを大切に育てる」という養育理念を浸透させ、実践を継続することを目指している。

A8 基本的欲求の充足が、こどもと共に日常生活をいとなむことを通してなされるよう養育・支援している。 a

【コメント】
・子どもの状態を把握しやすく、さらに担当職員と子どもとの円滑な関係性を構築することを目的に「各グループによる裁量範囲を大きく」している。さらに、担当職員に加え、グループ内に他の職員やほかのグループ職員、主任などがフォローする体制を設けている。それでも対応しきれない場合も想定しているが、勤務時間の制約により「子どもが求めている人」が「求めている時に必ずしも出勤していない」ことがあることを施設では認識している。

A9 こどもの力を信じて見守るという姿勢を大切にし、こども自身が自らの生活を主体的に考え、営むことができるよう支援している。 a

【コメント】
・子どもの安心・安全が脅かされる場面以外は見守りや様子観察に徹し、子どもが自ら判断して子ども同士で解決できるように支援することを心がけている。よって、子ども一人ひとりのペースに合わせた支援に努め、予防的な関わりをするために行動制止や指示を与えることなどにも取り組んでいる。「子ども会議」や「中学生会議」「高校生グループワーク」などの場を設けて、子ども自身が生活を作っていくという意識を醸成させて担保している。

A10 発達の状況に応じた学びや遊びの場を保障している。 a

【コメント】
・法人として保育園や学童クラブも運営しており、地域に開放された環境が整っている。敷地内の設備遊具も整っており、幼児期や学童期に合った遊びのニーズに応えられるようにしている。また、未就学児は地域の幼稚園に通っているケースなどもある。子どもの要望に応じて、スポーツ少年団や学習塾などの地域社会資源を活用できるようにしたり、学生や理容に関するボランティア、学習支援、生活全般のボランティアを受け入れたりしている。子どもの発達保障の観点からも、それぞれの能力特性に合った進路選択を行っていることがうかがえる。

A11 生活のいとなみを通して、基本的生活習慣を確立するとともに、社会常識及び社会規範、様々な生活技術が習得できるよう養育・支援している。 a

【コメント】
・生活ルールの確認や見直しは、中学生会議や各グループ別の子ども会議によって適宜行っている。「子ども主体の生活」を意識付け、意向や要望はいつでも話せる環境づくりや、子どもの自立を視野に置いた支援に力を入れている。また、小舎制体制によって、穏やかで安定した家庭的な環境で養育に努めている。地域社会への参加も積極的に取り組み、規範性や責任感を育てる機会としている。さらに、各グループの掲示物などを工夫して、子どもが見て分かるような伝え方にも取り組んでいる。

(2) 食生活
A12 おいしく楽しみながら食事ができるように工夫している。 a

【コメント】
・全調理を直接処遇職員が担っており、温かい食事の提供、豊かな食育が実現できる環境づくりに取り組んでいる。施設としても大切にしているケアの一要素であり、グループ毎に食に関する工夫を行ったり、年齢や個人差で食事時間をずらすなどの個別支援にも取り組んでいる。嗜好調査を年2回実施して献立に反映させたり、各種行事において地域や元職員、保護者などを招待して一緒に食事をする機会なども設けている。さらに、職員と子どもが、食材の買い出し、調理、準備や後片付けなどを協力して行う機会を充実させることを目指している。

(3) 衣生活
A13 衣類が十分に確保され、こどもが衣習慣を習得し、衣服を通じて適切に自己表現できるように支援している。 a

【コメント】
・常に衣服は清潔で、体に合い、季節に合ったものを着用するように促し、気候、生活場面、汚れなどに応じた選択、着替えや衣類の整理、保管などの衣生活習慣を習得できるようにすることに取り組んでいる。また、職員と一緒に衣類を購入する機会を設けており、子ども自身が好きな衣服を購入できるようにしている。子ども一人ひとりにタンスや居室を用意し、中学生以上は自立支援の一環として可能な範囲で洗濯を自分で行うことにしている。

(4) 住生活
A14 居室等施設全体がきれいに整美され、安全、安心を感じる場所となるようにこども一人ひとりの居場所を確保している。 a

【コメント】
・居室の整理整頓に関しては、子ども自身が行うように指導しており、丁寧に生活空間内の物を取り扱うことに力を入れている。生活空間づくりは各グループの裁量に任せており、子どもと職員が連携して家庭的な温かい環境づくりに取り組んでいる。また、定期的に衛生検査を実施しており、子どもにも衛生管理面の注意喚起を促している。なお、施設内で老朽化してきている箇所があるため、都度対処が必要な場面が増えており、整備が行き届いているグループと行き届いていないグループとの差があることを施設では認識している。

(5) 健康と安全
A15 医療機関と連携して一人ひとりのこどもに対する心身の健康を管理するとともに、必要がある場合は適切に対応している。 a

【コメント】
・日頃より看護師と連携して、子どもの健康管理や服薬管理を実施しており、特に経過観察や専門的な治療を必要とする子どもに関しては看護師が個人カルテを作成して支援・援助に取り組んでいる。感染症に関してはマニュアルやBCPを作成し対応策を徹底し、インフルエンザなどは毎年最小限の感染範囲に留まるようにしている。職員会議において看護師と医療情報を共有し、各職員の知識や対応力の強化に取り組んでいる。さらに、予防接種も定期的に実施して感染症の予防に努めている。

(6) 性に関する教育
A16 こどもの年齢・発達の状況に応じて、他者の性を尊重する心を育てるよう、性についての正しい知識を得る機会を設けている。 a

【コメント】
・施設における性教育は性教育委員会が中心となって実践しており、具体的な取り組みとして職員による「性的問題行動チェックリスト」の実施や、性教育学習会「ここから」を開催して正しい性知識を得る機会を設けている。また、施設内研修において性教育に関するテーマを設け、職員の理解を深めることにも取り組んでいる。さらに、性教育に加え、生命全般に関する幅広いテーマを設け、ほかの児童養護施設の事例を集めたり、外部研修に参加するなど取り組みを拡充することも期待される。

(7) 行動上の問題及び問題状況への対応
A17 こどもの暴力・不適応行動などの行動上の問題に対して、適切に対応している。 a

【コメント】
・子どもの問題行動に対しては、施設全体として捉える風土が醸成されている。具体的には、対応や方針設定の場にグループ以外の職員の意見や見立てを組み入れることができるようにしている。日々の生活の中で一人の子どもに対してアタッチメント関係を構築することは、ケアにおける重要ポイントとして研修会や事例検討などに取り組んでいる。さらに、施設でのケアの範疇を超えているか否かの判断(施設移動など)は、児童相談所と協議をしながら対応する流れとしている。

A18 施設内のこども間の暴力、いじめ、差別などが生じないよう施設全体で取り組んでいる。 a

【コメント】
・施設の2大ルールとして「弱い者いじめをしない」「他の子の安心を奪わない」を明示しており、年1回、全体の場で子どもに伝えている。グループ編成は子ども同士の力関係を加味したものにしている。暴言暴力に関しては、必要に応じて管理職が介入しており、「暴言暴力チェック」を月ごとおよびグループごとに集計し、施設全体に周知を図っている。さらに、子どもの権利擁護についても、施設内研修や「不適切な関わりチェックリスト」によって注意喚起を促している。

(8) 心理的ケア
A19 心理的ケアが必要なこどもに対して心理的な支援を行っている。 a

【コメント】
・心理士と連携を図って心理セラピーや心理判定を実施しており、現場へのフィードバックなどを通じて関係づくりに取り組んでいる。月1回の心理会議や新任心理学習会により、心理に関する知識や対応方法について検討もなされている。子どもの「不安な気持ち」、「イライラしている様子」、「学校に行きたがらない様子」などが見受けられた際には特に注意することにしている。さらに、事例検討を定期的に実施して、ケアの質向上に努めている。

(9) 学習・進学支援、進路支援等
A20 学習環境の整備を行い、学力等に応じた学習支援を行っている。 a

【コメント】
・各居室やリビングで勉強できる環境を整えており、丁寧な学習指導が必要な子どもは個別指導に取り組んでいる。家庭学習の時間を設けて、学校の宿題以外の勉強にも取り組めるようにしている。さらに、必要に応じて、基礎学力獲得のための公文式や受験対策での学習塾に通えるようにしている。ただし、学習指導力には職員の差異があることや、幼児や小学生が多いグループは学習に適した環境を提供しづらいなどを課題としている。学齢を問わず、丁寧な学習指導を行える仕組みづくりを検討されたい。

A21 「最善の利益」にかなった進路の自己決定ができるよう支援している。 a

【コメント】
・法人独自の「いずみ奨学資金」を設けており、「子どもの将来の夢の実現」のために学費援助を行い、各種専門学校、専門学校、大学に通える仕組みを設けている。さらに、そのほかの各種奨学金の申請も支援し、退園後の資金援助としている。進路選択に関しては、子どもと十分なやり取りを実施して、自己決定を前提としつつ意識付けも早い段階から行うことにしている。また、学習塾や学校の教諭と情報交換を行い、進路選択の支援に取り組んでいる。

A22 職場実習や職場体験、アルバイト等の機会を通して、社会経験の拡大に取り組んでいる。 b

【コメント】
・アルバイトに関しては、卒園後の生活を見通して社会経験の大切さを話し、目的を明確にしたうえで社会での実体験が積める機会として、法人内の高齢者施設へのボランティアや職場実習などを紹介している。各奨学金や支援制度を利用して、子どもの運転免許の取得を支援したり、就職に関しては学校の進路指導を中心に支援・援助に取り組んでいる。さらに、企業の社会貢献システムを活用するなど、社会経験の場を紹介してもらい、経験の場を拡大することを目指されたい。

(10) 施設と家族との信頼関係づくり
A23 施設は家族との信頼関係づくりに取り組み、家族からの相談に応じる体制を確立している。 a

【コメント】
・家庭支援専門相談員を中心に、家族とのやり取りについては受け入れ時をはじめ継続して慎重に取り組んでおり、家族と子どもの気持ちを汲みながら調整することを心がけている。ケースへの介入については一定のラインがあることを踏まえ、家族とのやり取りは職員と親との信頼関係につながるため、子どもの生活の様子を中心に成長を細かく伝えられるようにしている。外出帰省の際は、送り出しと迎え入れの際の子どもの状態をよく観察するように注意して支援している。

(11) 親子関係の再構築支援
A24 親子関係の再構築等のために家族への支援に積極的に取り組んでいる。 a

【コメント】
・家族の再構築が可能な家庭に関しては、何らかの形で家族とつながれる機会を持つよう配慮して、児童相談所と協働しながら積極的にアプローチに取り組んでいる。保護者への子育て指導や援助を丁寧に行い、グループ担当職員に加え、家庭支援専門相談員や施設長なども検討に加わり、丁寧なケースの進行管理に取り組んでいる。児童相談所との連絡協議も密に行っており、協力して親子関係の再構築支援を行っている。さらに、親子関係の再構築に関する支援方針を設けて共有することも望まれる。