福祉サービス第三者評価事業とは
福祉サービス第三者評価事業とは日本全国の福祉サービスをより質の高いものにするために、福祉施設・事業所に対して第三者が評価を行うことです。評価結果は公表され、福祉サービスを利用する皆様へ情報提供しています。
福祉サービス第三者評価事業Q&A
なぜ「第三者評価」が必要とされているのですか?- 介護保険制度のサービス等は従来の措置から契約による利用制度へと移行していくこととなります。このような状況では、事業者が質の高いサービスを提供しなければ、利用者から選択されることが困難となります。
そのため、事業者が事業運営の具体的な問題点を把握してサービスの質の向上させること、利用者の適切なサービス選択のために評価結果を公表することを目的として実施されています。
これは「良いところ」「努力すべきところ」を指摘するものであって、事業所の優劣をつけるものではありません。
- (1)利用者へサービスの質の向上に積極的に取り組んでいることをアピールすることができます。
(2)第三者評価のプロセス(自己評価、訪問調査など)を通して、職員が日々の業務への課題を発見することができ、組織全体の質の向上につながります。
(3)経営者にとって、自らの事業が提供するサービスの内容について客観的・専門的な評価を受けることで、現状を把握し、改善のための課題を明らかにすることができます。
- 主に、福祉サービス提供体制や内容について評価基準を用い、専門的・客観的に評価します。「福祉サービスの質の向上」を目的として評価が行われますので、その法人の経営(財務)状況については評価しません。
- 行政監査では、法令が求める最低基準を満たしているか否かについて、定期的に所轄の行政庁が確認するものです。社会福祉事業を行うためには、最低限満たしていなければならない水準が示されているものです。一方、第三者評価は、現状の福祉サービスをよりよいものへと改善する、つまり最低基準以上に福祉サービスの質の向上を目的としているという点で行政監査とは根本的にその性格を異にしています。
- 社会福祉法第78条は「社会福祉事業の経営者は、自己評価の実施等によって自らの提供する福祉サービスの質の向上に努めなければならない」と自己評価について努力義務を規定しています。
なお、社会的養護施設(児童養護施設・乳児院・母子生活支援施設・情緒障害児短期治療施設・児童自立支援施設)は平成24年度から3年に1度の受審が義務化されました。